歯科機器 20年前の中古品…無許可販売 容疑者「副業していた」 : yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞)


歯科機器 20年前の中古品…無許可販売 容疑者「副業していた」

 インターネットを通じて、歯を削る医療機器を無許可で歯科医に売ったとして、大阪府警は18日、歯科技工士の浜田徹(61)(大阪府池田市)、知人で医療機器販売会社員の瀬尾隆昭(60)(大阪市)両容疑者を医薬品医療機器法違反(無許可販売)容疑で逮捕した。2人は、約20年前に作られ、既に製造が終了した中古品を販売しており、府警は入手経路などを調べる。

 発表では、2人は今年3~5月、同法に基づく都道府県などの販売許可を得ずに、先端のドリルで歯を削る「ハンドピース」2点と、滅菌器1点をネットオークションで、大阪、兵庫、愛知の歯科医3人に1万~約5万円で売った疑い。浜田容疑者は「副業としていた」と供述する一方、容疑を一部否認し、瀬尾容疑者は認めているという。

 府警によると、2人が販売した3点のうち2点は約20年前に製造された中古品だった。いずれも同法に基づき、故障すれば治療に重大な影響を及ぼす「特定保守管理医療機器」に指定され、定期点検など適切な保守管理を受ける必要がある。だが、既に製造が終わっているため、メンテナンスが十分に受けられない状態だった。

 2人は約10年間にわたり、多数の医師らにハンドピースなどを約1000回販売していたといい、「治療に使って壊れた」と府警に説明する医師もいた。医療機器を巡っては近年、厚生労働省にネットで中古品が売られているとの報告が多数寄せられていた。医療関係者によると、安価で手に入るため、一部の医師らが許可の有無を確認せず、購入しているとみられる。

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