うがいで口腔がんを発見 実用化に向け前進 | NNNニュース


うがいで口腔がんを発見 実用化に向け前進

社会

うがいで口腔がんを発見 実用化に向け前進
(鹿児島県)
わずか十数秒のうがいで口腔がんを発見する世界で初めての検査について鹿児島大学が研究を進めている。大学が民間の企業3社と共同研究を進める見通しであることがわかった。実用化に向け大きく前進だ。鹿児島大学病院・口腔外科の浜田倫史助教はうがいによる口腔癌の検査を研究してきた。うがいを終えた生理食塩水に含まれる無数の細胞からDNAを取り出し、がんを発症しているか調べる。精度は非常に高く発症したがんだけでなく発症前の遺伝子の異常も見つけることが可能で、鹿児島大学は特許を出願し民間企業との連携を模索してきた。その結果、歯科業界大手の総合商社を始めとした民間の企業3社と共同研究を進める見通しが固まったという。総合商社が歯科医院とのパイプ役を担い、その他の企業が検査キットの開発や検査を担当することになった。研究を進める浜田助教は「深い所から湧き上がってくる充実感、達成感がある。県民、全国、全世界の方のために上手く市場に出回って使ってもらえたら嬉しい」と笑顔で話した。鹿児島の口腔がんと咽頭がんの死亡率は15.4%で全国ワースト。多くのがん患者と向き合ってきた鹿児島大学病院の杉浦剛教授は「口腔がんは早期に見つかれば治るがん。患者さんに早くメリットを届けたい」と話した。鹿児島大学は近く民間企業3社と締結式を行う予定。手軽なうがいでがんを見つける浜田助教の画期的な研究、実用化に向け大きく前進した。
[ 6/8 19:49 KYT鹿児島読売テレビ]