歯周病は万病のもと 熊本市で肥後医育塾 - 熊本日日新聞


歯周病は万病のもと 熊本市で肥後医育塾

2018/2/6 09:16

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会場からの質問に答える熊本大の歯科医師=4日、熊本市中央区

 市民向けの医療セミナー「第63回肥後医育塾」が4日、熊本市中央区のホテル熊本テルサであり、熊本大の歯科医師4人が「歯科口腔[こうくう]外科医療の最前線」と題し講演。口の中の細菌が病気につながる例を示し「歯周病は万病のもと。予防や治療が重要」と話した。

 肥後医育振興会と化学及血清療法研究所、熊日が主催。熊大病院歯科口腔外科の廣末晃之助教と福間大喜助教、熊大大学院歯科口腔外科学分野の吉田遼司准教授と尾木秀直助教が登壇し、市民約250人が聴いた。

 廣末助教は、口の中を「栄養が豊富で温度、湿度が高く、細菌がすむのに好都合」と説明。歯の磨き残しから歯周病が進み、歯と歯茎の間にできる「歯周ポケット」を通って細菌が体内に入ると、脳疾患や心疾患、糖尿病の悪化などにつながると話した。

 口内に善玉菌や悪玉菌が混在する「口腔フローラ」という考え方も解説。「口腔ケアでフローラのバランスを整えて、病気予防に努めてほしい」と訴えた。

 吉田准教授は、舌や歯茎に多い口腔がんについて講演。がんは白や赤に変色することから、鏡を使って自分で口内を見るセルフチェックを勧めた。(林田賢一郎)

(2018年2月6日付 熊本日日新聞朝刊掲載)


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