医療機器のアークレイ、欧州で歯科向け機器の市場開拓

2017/8/16 7:00
情報元
日本経済新聞 電子版
 医療機器メーカーのアークレイ(京都市)は2017年中に欧州で歯科向け検査装置の販売を始める。発売するのは採取した唾液から虫歯や歯周病のリスクを測定する装置。専門機関に委託せず、小規模なクリニックでも約5分で複数の項目を検査できるのが特徴だ。同様の装置は珍しいという。国内販売が中心だったが、歯科市場の大きい欧州に販路を広げる。
 オーストリアなどの展示会に出展し営業活動を始めた。現地の代理店のほか、英国やオランダなどにある自社拠点を通じた販売を検討する。装置を改良し多言語対応も進める。いまは日本語と英語のみに対応するが、今秋以降にドイツ語や仏語など欧州の6カ国語を追加する。今後は米国での販売も視野に入れ、海外展開を本格化する。
 アークレイは糖尿病検査装置の大手だ。臨床検査に使う医療機器や試薬の製造販売に加え、検査データの管理システムの開発を手掛ける。糖尿病の検査技術を応用した同製品を16年4月に発売し、歯科向け機器に参入した。既に国内で約千台を販売。今年から一部、韓国で販売を始めていた。
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