ナカニシ、歯科治療器具の滅菌器刷新  :日本経済新聞


ナカニシ、歯科治療器具の滅菌器刷新

ナカニシは10月、歯科治療器具の滅菌器の新型機「iClave mini2」を国内向けに発売する。従来機に比べて滅菌力を高めたほか、音声案内機能を追加するなど使い心地も改善した。歯科医の間では新型コロナウイルスの感染予防から滅菌器への引き合いが強まっており、新製品の投入で需要を取り込む。

ナカニシはハンドピースの小型滅菌器を刷新する

26日にウェブ上で開いた2020年1~6月期の決算説明会で中西英一社長が明らかにした。従来機は15年に投入しており、刷新は5年ぶりになるという。中西社長は「非常に引き合いは強い。大ヒットするだろう」と自信を示した。

ナカニシは歯科医が虫歯の治療時に歯を削るのに使うハンドピースという医療器具を生産している。滅菌器は使用済みのハンドピースを洗浄、消毒、滅菌して再使用できるようにする。機能向上に伴い、価格は標準タイプで42万5000円(税別)と従来機に比べ2割ほど高くなる。

歯科治療は患者と医師が至近距離で接触するため「感染リスクが最も高い職業ともいわれる」(中西社長)。歯科医の間では国内外を問わず感染予防の意識が高まっており、滅菌器や予備のハンドピースの受注が伸びているという。政府も歯科医院に対して感染予防に必要な機材の購入費の補助を決めている。