歯の研磨材など1733人に再利用 大阪市大病院:朝日新聞デジタル


歯の研磨材など1733人に再利用 大阪市大病院

合田禄

2017年10月21日06時00分

 複数の医療機関で再使用が禁じられている医療機器を滅菌して再使用していた問題で、大阪市立大学病院は20日、歯科で使う機器ものべ1733人に対して再使用していたと発表した。

 再使用していたのは、歯をクリーニングする研磨材と、虫歯の治療で使う充塡(じゅうてん)器材。2015年10月に歯科を開設した当初から約2年間、一度使うと処分するべき機器を再び使っていた。滅菌処理しているため健康被害の可能性は極めて低いとしている。

 同病院では今年8月、整形外科などの手術で骨を削ったり穴を開けたりするドリルバーなど、術後に廃棄すべき医療機器を再使用していたことが発覚。対象は129人としていたがその後の調査で計84人だと判明したという。厚生労働省は04年以降、添付文書で再使用が禁じられている医療機器の使用方法を守るよう通知を4回出したが、徹底されていなかった。

 病院は「通知文書どおりの運用への転換を進めていたが、一部で再使用が継続していた。今後は医療安全管理部で定期的に確認し、適正な執行を徹底する」としている。

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