1600人に再使用=使い捨て医療機器-調査結果公表・大阪市大:時事ドットコム


1600人に再使用=使い捨て医療機器-調査結果公表・大阪市大

 厚生労働省が使い捨てと定める医療機器を大阪市立大学医学部付属病院などが再使用していた問題で、大阪市大は20日、2015年8月~今年8月に手術用の機器など計106種類を、約1600人の患者に再使用していたとする調査結果を公表した。これまでに患者の健康被害に関する報告はなく、同大は「滅菌処理しており、被害の可能性は低い」としている。

使い捨て機器を再使用=大阪2病院、全国に注意通知へ-厚労省

 大阪市大によると、同病院では15年8月の厚労省通知に基づき、該当機器を再使用しないよう周知していた。しかし、一部の機器について対応が遅れ、再使用が続けられていたという。 
 再使用が確認されたのは、整形外科や形成外科で骨を削る際に使うドリルバーやブレード、脳神経外科で手術中に血管を挟むためのクリップ、歯科で歯の研磨に使う機器など。いずれも洗浄、滅菌処理した上で、数回程度使用していた。
 市大病院は、兵庫医科大学病院(兵庫県西宮市)での使い捨て機器の再使用が今年8月に発覚したことを受け、調査を実施。ドリルバーなどの再使用が確認されたため近畿厚生局に報告した。その後、手術記録の確認などで患者を特定し、歯科の患者を除く84人に個別に文書を送付するなどして謝罪、説明した。
 再発防止に向け、使い捨てかどうかなど、医療機器の仕様に関する情報の収集を徹底するなどとした。
 大阪市では他に、大阪国際がんセンターで使い捨て機器の再使用が判明している。(2017/10/20-19:15) 関連ニュース

【社会記事一覧へ】 【アクセスランキング】