普通の眼鏡をスマートグラス化、スライド式着脱機構「neoplug」。鯖江ブランドを世界規格へ - Engadget Japanese
普通の眼鏡をスマートグラス化、スライド式着脱機構「neoplug」。鯖江ブランドを世界規格へ - Engadget Japanese

np-001は、テンプル部分にneoplugを採用した点以外はきわめてシンプルなウェリントンタイプの眼鏡。2016年12月、クラウドファンディングサイト「FAAVO」において、目標金額350万円でプロジェクトをスタートし、2017年2月に無事目標を達成。neoplug採用の製品としてリファレンス的な位置付けです。配布資料によれば、ナイロン素材のテンプル内部にチタンの芯を挿入し、フィッティングを容易にしたといいます。市販時期・価格は今のところ未定。

ブースでは、小型ライトやルーペなど軽量なものを眼鏡に装着したサンプルの展示も行っていました。形状的に直接の装着が難しい外部デバイス向けに、マグネット式のアタッチメントも用意しています。




目標としては世界標準規格になることを掲げています。直近の展望としては、地域活性化の観点から、デバイスメーカーを含めて、同社所在地の「鯖江(市)ブランド」を打ち出していきたいとのことです。

ウェアラブルデバイスとしてのスマートグラスと、ファッションアイテムとしての眼鏡のギャップを埋める規格であり、アイデア次第ではいろいろな使い方が考えられます。テンプルの厚みや太さが限定されるという点は少々気になるところですが、強度さえ確保できれば、その点はある程度解消できるでしょう。
眼鏡は日常的に装着する器具ですが、アクセサリーとしての側面もあるので、デバイス側ではなく、眼鏡メーカーがこうした規格を提唱することには一定の意義があるように思えます。特定のデバイスメーカーと組むわけでもなく、眼鏡メーカーとしてはサイズと形状だけを定めて、あとはおまかせ、というのも、落とし所としては妥当な線ではないでしょうか。
neoplugは、ボストンクラブがコンセプトの発表を含めて2年越しで取り組んでいる規格です。素早く、簡単に切り替えられる国内発の機構として、今後の展望が楽しみな一方、規格に賛同する企業をこれからどれだけ獲得できるかも、課題のひとつといえるかもしれません。
